医療カイゼン委員会のおススメ

メンバーたちが、気に入ったり、 感動したり、ステキだったり。とにかく何でも気軽にいろいろおススメしていこうと思います。

ナースはアスリート!!

こんにちは!医療カイゼン委員会です。

 

今回は

『世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」

 勝ち続ける意志力』

 

本篇のエントリーでご紹介したちきりんさんとプロ・ゲーマー梅原大吾さんの対談本 『悩みどころと逃げどころ』に続いて読んでみました。

 

梅原さんは「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー」としてギネスブックに認定されているかたです。わたしは「ストリートファイター」って名前くらいしか知りませんでした。が、スゴイですね。何がスゴイって、YouTubeに出てくる動画。アメリカではまるで格闘技の大会みたいな盛り上がり。

 


【Daigo Umehara Daily Routine】

とにかく梅原さんのストイックさには驚きです。まるっきりアスリートです。こういう世界があるんだって初めて知りました。世界一になる梅原さんほどのストイックさは持てないとしても、わたしたちナースにも参考になるポイントがあるように思いました。

 

“自分が勝てたのは知識、技術の正確さ、経験、練習量といった当たり前の積み重ねがあったから”

“結果が出なかったとき、どう受け止めるかでその後の歩みは変わってくる。あのときはたまたま負けただけだったんだと運のせいにするか、このゲームが悪いと責任転嫁するか、相手が強かっただけだとあきらめるか、自分も年を取ったと頭を抱えるか。だが、そのように一時の感情に流されるのではなく、事実を受け止めて分析することが大事なのである”

 

ナースも知識、技術、経験といった当たり前の積み重ねでスキルアップできて、自信を持つことができるようになります。上手くいかなかったら、それはなぜかを考える。点滴がうまくできなかったら、「患者さんの血管が細かったから」とか、「針のキレが悪かったからと」とか他のせいにしないで、「自分の技術が至らなかったから」と考えて、次は血管が浮くように工夫しようとか、支える手の持ち方を変えてみようとか、常に考えて、次に活かすこと。

これってPDCAです。

 

特別なことをするのではなく、ただひたすら「上手くなりたい!」という気持ち。これって新人ナースの皆さんだって心の中に持ってるはず。梅原さんがゲームの世界でトップアスリートなら、命に関わる専門職であるナースだってアスリートと言えるのではないでしょうか?梅原さんのように自分自身の成長過程に目を向けてひたすら経験を積んでいくことは、看護師のスキルアップにも通じるところがたくさんあります。

 

梅原さんほどストイックでなくてもただひたすら経験を重ねるとそれだけでナースとしての付加価値がプラスしていきます。

 

手技は数です。量質転化といいますが、仕事を大量にこなしていくと、それ自体が練習になってどんどん上手くなります。量の積み重ねがあってこそ、あるときに質的な良くなる瞬間がやってくるのです。

 

新人ナースの皆さんは、1~2年かけて次々と基礎看護技術を習得していかなければなりません。とにかくたくさん経験を積んでいくこと。バルーンカテーテル留置も10回しか経験のないナースと100回経験したナースなら100回経験したナースの方が絶対に上手です。さらに言うと。同じ100回経験するなら、そのたびに教科書を読んだり、先輩に訊いたり、工夫したりして考えながら経験を積んだナースと、何も考えずに100回経験したナース。常に考えているナースの方が絶対に成長が速いです。

 

中には、現在配属されている部署では経験したくても対象患者さんがいないため経験できない技術もあることでしょう。例えば、亜急性期病棟ではバルーンカテーテル留置、IVH留置介助、挿管介助、挿管中の患者さんの口腔ケアなど、自部署では経験することが少ない基礎看護技術があるのではないでしょうか?老健施設であれば、採血や抹消ルート確保を経験することだってほとんど経験できないかもしれません。また逆に、経管栄養(胃管・胃瘻注入)、片麻痺のある患者さんの食事介助など急性期病棟では対象患者さんが少なく経験ができない場合もあるでしょう。

 

「経験ができないから仕方ない・・・」「そのうちチャンスがあれば・・・」としり込みしていると、あーっという間に3年、5年、10年と経験年数だけが過ぎてしまいます。想像してみてください。中堅~ベテランナースの領域に入っているのに、「実は、その技術は。。。できません」「その手技は。。。やったことありません」なんて言っている姿を。今さら周りのスタッフにはそんなこと言えないなんて事態に陥ることだって十分にあり得ます!

 

 

自部署で経験できない基礎看護技術があるのなら、自分から指導者ナースに手を上げて、声に出して伝えましょう。「これができるようになりたいです!」って。自分からアクションを起こさなければ事態は何も変わりません。以前勤務した病院には「交換教育」というシステムがありました。卒後2年の間に経験できなかった技術を他部署へ依頼して経験させるという仕組みです。こうした制度がなくても皆さんの頑張っている姿勢を指導者ナースが見てくれていれば、あなたが基礎看護技術を習得できるように他部署で実践できるように協力してくれるでしょう!!

 

誰かがどこかであなたの頑張りを必ず見てくれています。

 

そのためにも是非。

iryokaizencommittee.hatenablog.com

 

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